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スタッフのコラム

スタッフのコラム vol.15

「誰かのために、テレビ番組をつくる」   ディレクター 中森2015年7月23日 更新

みなさん、こんにちは。
入社10年、ディレクターの中森といいます。
最近 担当した主な番組は、『かぞくムービーAWARD』『THE Q』(NTV)、『Rの法則〜太宰治・人間失格』(NHK Eテレ)など。

現在は『ニッポンぶらり鉄道旅』(NHK BSプレミアム)。先週末、宮城へロケハンに行ってきました。先日 全線開通したJR仙石線に乗って、仙台から石巻まで。この前 石巻に行ったのが2013年なので2年ぶり、電車で行くのは初めてです。

当時、僕たちのチームは『よい国のニュース』(BS日テレ)という生放送の報道番組を毎週、制作していました。〈20年前、僕が故郷で阪神・淡路大震災に被災した時、明るい番組に励まされた〉という経験から企画した、よいニュース(誰かが人を殺した、ではなく「人を助けた」ニュース。誰かが人を騙した、ではなく、「人のために何かをした」ニュース)だけを伝える報道番組。

2010年の番組開始から1年後、日本で再び大震災が起こり、僕たちは被災地のためになるニュースを伝えようと毎週のように東北へ足を運びました。
2011年4月、初めて石巻に取材に入った時、某然と立ち尽くしてしまい、スタッフに指示もできず、何もできなかった記憶があります。その後 何度も東北に行きましたが、果たして僕たちがテレビで伝えたことは誰かの役に立ったのだろうか、今もそんなことばかり頭をよぎります。

そして今回、旅番組で宮城を取材する。石巻、東松島、女川。駅を降りて延々と歩きました。津波で家も船も漁具もすべて流されたという漁師さんに出会いました。彼は震災後すぐ漁業を再開、今は故郷を離れた人たちを呼び戻して町に活気を取り戻すために水産加工会社の上場を目指しています。三陸の若い漁師さんたちがアドバイスを求め、毎日のように彼のもとを訪ねてくるそうです。
今回、故郷のために何かに取り組む皆さんの思いを、全国の視聴者に伝え、見た人が仙石線に乗って宮城を旅したいと思ってもらえるような番組にできたらと思っています。

誰かのために、テレビ番組を作る。こう書くと大げさですが、偽善でもなんでもありません。

今回ロケハンしていると、最終日、今まで見たこともないような夕焼けを目にしました。行けども行けども草の生えた空き地ばかりで暗い気持ちになっていた僕の目の前に広がったその夕焼けは、そんな気持ちを吹っ飛ばしてくれるくらい、綺麗でした。
ああ、この夕焼けをあの人にも見せてあげたい、と写真を撮る。メールを送る。ほんの少し、癒しになれば。元気になれば。きっとあの日、あの空を見た人なら確実にみんなそうしたと思います。誰かのためにって、そういうことです。

見た人に、明日もがんばろうと思ってもらえるような番組。
見た人が、家族を大切にしようと思うような番組。
見終わった後、愛する人の声を聞きたくなるような番組。
見たら、ちょっと優しい気持ちになれる番組。
ああ、ちょっと部屋に花でも飾ってみようかしらと思うような番組。
そんな番組を作りたいと思います。

あと、僕の作る番組が好きと言ってくれる人がいる。その人をがっかりさせる番組は絶対に作りたくない。

話が大幅にズレてきた気もしますが、時に構成よりライブ感が大切な場合もあったりするので、このままにしておきます。

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