ドキュメンタリー・情報番組を中心に

株式会社クリエイティブネクサス

株式会社 クリエイティブ ネクサス

映画・ドラマも手がける映像プロダクション

ドキュメンタリー・情報番組を中心に映画・ドラマも手がけます

  • 小林ディレクター

ADが映画監督になるまで

肩書きは「番組ディレクター」

番組ディレクターです。現在は「所さん!大変ですよ(NHK総合)」を主に担当しています。30分番組のテーマをリサーチして、決める。
3本のVTRとスタジオ構成を考えるために、リサーチ&取材を進める。取材相手とコミュニケーションを取り、VTRのロケをする。撮影したロケ素材を編集する。スタジオ収録の演出を行う。VTRとスタジオを一本化して編集する。テロップ入れや映像加工を行う。音楽やナレーションを付ける。
色々なプロのスタッフと番組を作り上げるのが私の仕事です。大抵の番組作りがこんな感じで、ディレクターは大体こんな作業をしていると思います。

でも、ルーティンの番組作りだけだと物足りなくなるので、「これ面白いけど、レギュラー番組では反映できない!!」と思ったことは、企画を書きます。今までにドラマと映画をそれぞれ一作品ずつ演出しました。

この業界に入って12年。ディレクターの仕事で大事だと思っていることがいくつか。面白いことを考える。取材対象を解釈する。スタッフとやりたいことを共有する。演出の判断と責任を持つ。経験を重ねるにつれて、また大事なことも増えていく気がします。

今、流れているすべての番組が教科書!だからテレビは面白い

ドラマと映画の演出を経験したことは、最大の喜びです。弊社では、情報・ドキュメンタリー番組を主に制作しています。ただ、この業界には色んなジャンルの企画募集がたくさんあり、基本的に誰でも提案ができます。

全く経験のなかったフィクションの世界ですが、「これは面白い!映像化してみたい!」と思った原作に出会い、企画を提出したのが30歳。ん~、通りましたね!「大人の友だち作り」をテーマにした1話5分のミニドラマを13本作ることができました。スタッフと役者、いい大人が一つのセリフを何時間も話し合って書き換え、表情一つに情熱を注ぐ。「世界を構築していく作業」のフィクションは、本当に面白かった!今でも「あ~だ、こ~だ。」言われる機会があるので、幸せな作品ですよね。

学生時代に部活、受験勉強などで「何かを目指した」経験は皆さんにもあると思います。テレビの場合、各分野のプロフェッショナル達が、本気になって一つの映像を作ります。だから、今流れてるテレビ番組ってスゴイんですよ!私にとっては、放送されている番組すべてが教科書みたいなものです。その中でも、自分の企画が形になった映像は「我が子」のようなものです。

映画監督になるチャンスを与えてくれた「クリエイティブネクサス」

2017年に公開された映画「くも漫。」。実は弊社が製作した初めての劇場映画作品になります。一介のディレクターが映画監督を務めることができたのは、弊社に「新しいものに挑戦する社風」があったからだと思います。

番組の場合、制作費はテレビ局から予算が出ます。それをやりくりして制作するので、リスクは少ない。しかし、本作品では90%以上が弊社の出資。「くも漫。」は小規模な映画ですが、地方に家が一軒建つぐらいの予算がかけられました。

映画の始まりもまた、企画募集から。ですが、その企画募集の支援金は僅かでした。そんな中、弊社代表が「企画が通れば、制作費を出資する!」と、全社員に伝えたのです。映画作りなんて一生に一度あるかないかのチャンス!そりゃあ会社が背中を押してくれるなら、チャレンジしますよね!

まだ会社に対して返せるものは少ないですが、テレビでは得難い経験ができたこと、権利を持った作品作りは、会社の大きな財産になっていると思います。2018年、新たに自社製作でコンテンツを作ろうと社内で企画募集が始まりました!入社1年目のADも、この道30年のベテラン演出家も全員がライバルです!!

これまでのキャリア

「所さんの目がテン!(日本テレビ)」「Cool Japan(NHK BS-1)」などのADを経て、3年目で上記の番組のディレクターを担当することになりました。これまでに「突撃!アットホーム(NHK総合)」「歴史秘話ヒストリア(NHK総合)」「所さん!大変ですよ(NHK総合)」のディレクターを担当しています。他に30歳を過ぎて、ドラマ「僕にはまだ友だちがいない(NHK Eテレ)」、映画「くも漫。」の演出を担当しました。

ADや駆け出しのディレクターの頃は失敗ばかり。社会人になってから、それまでの人生の何倍も怒られました。ムカつくし、投げ出したいこともたくさん・・・。ですが結局、先輩Dやプロデューサーに助けてもらっていた気がします。

多分、情報番組を作りたいと思っている人は少ないと思うのですが、正直、私も同じでした。「なんで科学番組やってるんだろう・・・。」と。でも、今は大抵のことは面白く番組に反映できると思っています。どのジャンル、どのテーマでも。弊社で10年以上経験を積んだディレクターは、きっと皆同じだと思うのですが経験を積むごとに面白がり方がわかり、それは番組に反映されていくのだと思います。

先輩からの就職活動アドバイス!

「自分が続けられる仕事は何か?」考えるのが大事だと思います。
私、学生時代に古着屋のバイトをしたことがあるのですが、3日で辞めました。服をたたむ。掃除をする。たまに接客する。お恥ずかしい話、1日5時間程度の作業が耐えられず、辞職。SPINNS大分の店長、あの時はごめんなさい!きっと、「イマドキの若い奴は甲斐性のないダメな奴!このゆとりが!!」とお思いになったでしょう。しかし、そんな若者が大学を卒業して12年間、苦労しながらも映像の道を外れずに進んでおります。黒ヒゲ店長、どうか「くも漫。」をご覧になってください!

番組作りは決して楽ではありません。30分のために、リサーチで何百件と電話をかけ、ロケの為に何十人と会い、編集に何十時間をかける、面倒くさい仕事です。じゃあなんで続けられているか、考えてみると「性に合っていたから」だと思います。私の場合ですが、「服をたたむこと」よりも「たたまれた服はなぜ美しく見えるのか?」を考え、解釈し、表現していくことの方が性に合っていたようです。

番組制作の面白い要素は、他にもあります。自分がどんなことであれば続けられるか、色々と考えてみてください!

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