ドキュメンタリー・情報番組を中心に

株式会社クリエイティブネクサス

株式会社 クリエイティブ ネクサス

映画・ドラマも手がける映像プロダクション

ドキュメンタリー・情報番組を中心に映画・ドラマも手がけます

  • 鈴木チーフディレクター

演出するということ

「cool japan 発掘!かっこいいニッポン」とはどんな番組ですか?

日本に来て間もない外国人が日本でみつけたcool を探して発表する、それについてみんなで討論をしていくという番組です。

この番組の面白さとはどんなところですか?

この番組が始まったのは12年前。当時はまだ外国人が日本に来始めたばかりの頃。その新鮮な目線から日本を見ると世界の中で良い意味でも悪い意味でも日本がいかに特殊な国なのか見えてくる。そのカルチャーギャップに気づかされるところですね

12年やっていると、テーマが尽きてくるという心配もあると思いますが、大変なことはないですか?

でもこの12年間で外国人観光客は700万人から2000万人に激増した。そうなると外国人の日本に対する感覚にも変化が起きているし日本人の外国人に対する見方も変わってくる。外国人が日本に入り込めば入り込むほど潜在的なテーマは増えていっている気がしますし、日本の変化のスピードはものすごくて、例えばクールジャパンを始めた頃は渋谷にはガングロがいて、ルーズソックスも多かったけど今や見かけないでしょ。

外国人のcoolにも変化が起きてる?

鈴木_02

例えばウォシュレットも当初は外国人が衝撃を受けたのは有名な話ですよね。だけど12年経つと外国人にも当たり前になって来て「あの温かい便座やりすぎじゃない?」と温かいのが気持ち悪いと感じるようになる。昔は盆栽を見て木を針金でぐるぐる巻いて成長を止めるのが可哀想だって言っていた外国人が「これぞわびさびの真骨頂だ!」と普通に言うようになる。外国人も日本の文化を理解し始めると、同じものでも見方が変わる。ラーメンだってすする音を拒否していた外国人が、すすったほうがおいしいことに気づき始めた。そう言う意味でもテーマは尽きないと思います。

番組を長く続けていける理由は?

もちろん番組名はcool japan ですけど、実はcool じゃないことの方が面白い。最近は日本を褒めまくる番組が民放を含め数え切れないくらいある。まあそのパイオニア的な番組なんだけど、世の中にこれだけ同じような番組が増えてくると正直、日本を褒めすぎるのもどうかなって思ってくる。だってやればやるほどスタジオではCOOLと同じくらい日本のNOT COOLなところも出てくるわけですから。 だからこの番組は褒めるばかりじゃなくてそう言う部分もちゃんと取り入れていく。それが長く続いている理由だと思います。

総合演出として番組を作っていく中で勉強になったことはありますか?

鈴木_03

地方に行って年に3、4回出張cool japanというのをやるんですけど、普段のスタッフに加えて中継班の人達もいて、まぁ演者も含め60人とか大人数になるんです。その大規模になったスタッフが僕の判断で動くわけで、それをいか仕切っていくのかが番組のクオリティーに直結してくる。
例えばVTRだけの番組とかコーナーだけとかならば一人で背負うことは簡単だけど、大人数が関わる中継や大型の特番とかになると考えうるテレビの全ての要素が入ってきて、到底一人では出来ない。そういう番組を担当することが多くなると、スタッフのみなさんが僕の考える完成形に向けて気持ちよく納得して動いてくれるかということがすごく重要になる。
この番組に関して言うと、チームには年上の大先輩ばかり。先輩達は自分にない視点もたくさん持っているし経験もある。そういう人達が気持ち良く動いてくれることでクオリティーの高い番組が出来上がっていくと思っているので、そこはすごく考えるようになりました。
昔はディレクターに必要な能力って面白い構成を考えスムーズなロケをして質の高い編集ができる的な表面的なことを思っていましたけど、本当に優秀なディレクターというのは、そんなのはもう当然のこと。一番大切なのは人や現場を自分の判断で動かしていける力なんだと思います。それができないと絶対に思い描いた番組は作れない。

新入社員を募集していくんですが、どんな人がこの仕事に向いていると思いますか?

鈴木_04

よく入社面接で「この仕事、いろいろと大変だよ?」と言うと「好きなことなら辛くても頑張れます!」とか「好きな仕事なので覚悟はできています!」って目を輝かせて答えてくれる人がたくさんいます。すごく前向きな言葉で嬉しいですが、それと同時に「嫌いなこととか興味のないことはどうするの?」といつも思いますね。
実はこの仕事は自分がやりたい番組やテーマじゃないことや、思い描いていた理想とかけ離れていることの方が圧倒的に多い。本当に心の底から自分がやりたいことなんて10年位に一度やれるチャンスがあればまだいい方です。それ以外はもちろん仕事ですから興味のないジャンルや番組も担当します。でもその時に大切なのは自分の本当にやりたいことを超える情熱と愛情で向き合うことができる人なのかということだと思います。
そもそも好きなことや自分のやりたいことなんか全力でやるのが当たり前で堂々と胸を張っていうようなことじゃない。だから例えTVや映像に興味がなくても自分の仕事を全力で楽しめる人の方がこの仕事に向いていると思うし、面白いものを作れると思います。
もし本当に好きなことをやりたいならYou Tubeで好きなようにやればいいんです。今やその方が圧倒的に自由にやれるし発展性もある。人気になればお金も稼げる世の中です。

では制作会社に入る意味って何なのでしょうか?

鈴木_05

それは会社としての誇りを背負った新人から勤続40年のディレクターまでが個人的なテーマや番組の好みを抜きにして、どうすれば視聴者に響くのかを必死に考え、チームとして前に進む時に生まれる熱と達成感を共有できることだと思います。
だからこそTVや映像に興味がなくても、常に自分の与えられた立場で全力を出し限界までやり抜く事に喜びや幸せを感じられる人と一緒に働きたい。たとえおバカで要領が悪く失敗ばかりでもそういう人は気持ちがいい。目の前の困難を乗り越える事を純粋に楽しいと思える人がこの仕事には向いているし僕は好きです。
そしてそういう人ならば10年経てば自ら成長し実力をつけ、多くの人に支えてもらいながら、会社の仕事として本当に自分の好きな番組ができる時が来るのではないかなと思います。

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